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レッスンのこと Annluke

歌詞をつけると、音楽が変わる
── ブルグミュラー『やさしい花』で見る、アンルーク式フレーズレッスン ──

以前の記事で、
「歌詞作りは、フレーズやアーティキュレーションを学ぶのに とても効果的」 というお話を書きました。
今回は、「実際 どんなことを しているの?」 という部分を、
実際の生徒さんの楽譜を見ながら ご紹介したいと思います。

■ 題材は、ブルグミュラー『やさしい花』

今回 一緒に見ていく曲は、
ブルグミュラー作曲『やさしい花』(Tendre fleur)
多くの生徒さんが通る、 美しく やわらかい一曲です。

★ Student's Score
生徒さんの楽譜
ブルグミュラー『やさしい花』生徒さんの楽譜全体(歌詞書き込み入り)
── 生徒さんと一緒に書き込んだ、歌詞入りの楽譜です。

■ 「レガート」と「スタッカート」が混在する難しさ

冒頭の右手部分。
同じ形の "スラー+スタッカート" の2音が、 4回連続で登場します。
さらに、 音型は少しずつ 上向 していきます。

この2小節、 本来は、
・どこか一箇所だけ強くならない
・ゴツゴツしない
・自然な流れを保ちながら
・優しく、柔らかく弾き切る
という、 実はかなり高度なこと が求められています。

でも 小さな生徒さんに、
「自然なフレーズ感で」
「アーティキュレーションを整理して」
「やりすぎないクレッシェンドで」

と説明しても、 なかなか 伝わりません。 笑

そこで登場するのが、
アンルーク特製「歌詞作り」 です。

今回つけた歌詞

この部分には、 こんな歌詞をつけました。

★ Opening Phrase
やさしい花 ── 冒頭2小節
Moderato ♩= 152 / p delicato / 4 / 4 ニ長調
ブルグミュラー『やさしい花』冒頭2小節 — 生徒さんの楽譜(歌詞書き込み入り)
♪ 今日こそ お花が 咲くだろう きょう|こそ|おは|なが|さくだろう
── 生徒さんと一緒につけた、今回の歌詞です。

この一文を、
2小節の流れに 乗せて 歌いながら 弾いてもらいます。
たったこれだけのことで ── 音が変わるのです。

■ 歌詞がもたらす、7つの効果

この『やさしい花』の冒頭で、
歌詞を つけることによって 自然に身につく ことが、たくさんあります。
レッスンの中で、私が「これは すごい!」と 感じている 7つの効果を ご紹介します。

2音スラーを 自然につなげられる

きょう」「こそ」「おは」「なが」── という 2文字の単語 によって、
2音を 自然に ひとまとまり として 感じられます。

「スラーでつなげて!」と説明するより、 ずっと自然 です。

スタッカートが "短すぎず 自然" になる

この曲のスタッカートは、 「強く切る」のではなく、 柔らかく軽いスタッカート

歌詞で歌うと、
きょ "う"」「こ "そ"」のように、
2文字目が 自然と 軽くなります。

すると、 アクセントのない、 柔らかいスタッカート が 自然に 生まれます。

同音連打の ニュアンスが変わる

途中、 「なが|さく」 の部分には、 同じ音の連打 があります。

でも 日本語として見ると、
」は 接続する言葉、
」は 新しい単語の始まり。

つまり、 同じ音・同じ長さでも、 言葉の役割が違う
すると、 自然と 音のニュアンス も 変わるのです。

これは、 "機械的ではない演奏" へ繋がっていきます。

2小節を 「一つの流れ」として 感じられる

今日こそ お花が 咲くだろう」── 一文として 歌うことで、
2小節が 一つの大きなフレーズ として まとまります。

音符が "ぶつ切り" ではなく、"言葉の息" でつながっていきます。

小さな声で歌うことで、自然に p が 表現できる

『やさしい花』は、p delicato ── やさしく、繊細に という指示。

そっと 小さな声で 歌詞を歌いながら 弾いてもらうと、
力まずに、本当に やわらかな p が 出てきます。

自然なクレッシェンド・デクレッシェンドが 生まれる

音型は 上向 しています。
でも、 ただ 機械的に 「だんだん大きく!」 としてしまうと、 やりすぎてしまいます。

歌詞で歌うと、
今日こそ…!」 という 期待感 が、 自然な呼吸 を 生みます。

"どう歌うか" を 大切にすると、
頭で考えなくても、 自然な< > が 生まれてくるのです。

「気持ち」を持って 弾き始められる

そして 何より大きいのは、 演奏に 感情が宿ること

ただの
♪ レファファラ…
ではなく、
今日こそ咲くかな」 という 願いや 期待 を持って、
最初の一音を 弾けるようになります。

それだけで、 音楽は 大きく変わります。

■ 音符の奥にある「言葉」と「気持ち」

楽譜には、たくさんの記号や指示が 書かれています。
でも、それを 一つひとつ "正しく" 守ろうとするだけでは、
音楽は なかなか 生きてきません。

「ここには、どんな景色が見える?」
「どんな気持ちで 言ってるんだろう?」
── そんな ふうに 音の奥を のぞいてみる。

たった一文の歌詞 をつけるだけで、
指の動きも、リズム感も、強弱も、フレーズ感も ──
たくさんのことが、いっぺんに 変わっていく のです。

★ Annluke's Way
アンルークでは これからも、
ただ 音を並べるだけではなく、

「どんな景色が見える?」
「どんな気持ち?」

を 大切にしながら、
音楽を 育てていきたいと 思っています。

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川崎市宮前区東有馬の アンルーク・ピアノスタジオでは、
"音に 気持ちを乗せる" レッスンを大切にしています。
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